認知症は誰が一番つらいか

ふみ姉の家は今時珍しい3世代同居です。
2世帯住宅とかじゃなく、ご飯も一緒、お風呂も一つの完全同居です。

じいじが認知症

最近お義父さんが認知症です。
何度も同じことを言うし、良く分からない言動も増えてきました。
また、認知症になると、いやしくなります。食いしん坊にもなります。
夕飯時には人のお皿にまで手を伸ばすことも。
そして、ついに来た。食後に「ご飯食べてない」発言。
お義母さんがとてもつらそうです。
夕飯時には、こぼしたり、お行儀の悪いことをして時々お義母さんに叱られます。
食卓に微妙な空気が流れて、気まずいカンジ。
別にいいのに、と思うけど、お義母さんもつらいんだろうな、と思います。
周りにも認知症の人はたくさんいるし、これまで認知症の家族がいる人たちの話を聞いて、お義母さんも「好きにさせてあげればいいのに」「叱ったって治るわけじゃないんだから」
と言っていたのに、長年連れ添った旦那が認知症になると平常心ではいられないんでしょうね。

私たちも生活様式を少し変える必要が出てきました。特にふみ姉の旦那には負担が大きくなってしまってます。自由時間が極端に減りました。中学生の子どもたちが休みのたびに試合だの合同練習だのって、今って親が送迎とかするんで、スケジュールを調整しあってお義父さんが一人にならないようにするのも、結構ギリギリです。

でね。今日、柿をむいて食べたんだけど、お義母さんが留守で食卓には3人。柿は4つ割りにして4個。
お義父さんは食後に2切れをペロリ。
ふみ姉が一つ取り、残りを旦那に差し出したタイミングでお義父さんがなぜか焦りだしました。
自分がいくつ食べたのかわからなくなって、人の分まで取ってしまったのではないかと心配だったようです。
「まだたくさんあるから好きなだけ食べて平気だよ。もう一つ剥こうか?」
と聞くと、なんだか気まずそう。

初期には認知症の自覚があるみたい

認知症も、排せつや食事の介助が必要なくらい進行すれば、不安もなくなるのかもしれないけど、今のお義父さんの状態だと、どうやら、自分がおかしなことを言ってしまったのではないかとか、食べたっけ?食べてないっけ?とか、頭がはっきりしないぞ、という自覚があるようなんです。
これはつらいですよね。
以前、お義母さんと同世代の近所のおばさんと「認知症にだけはなりたくないってみんな言うけど、何にもわからなくなったら死ぬのも怖くなくなるから、ご褒美みたいな病気かも」って話して盛り上がったけど、う~ん、どうなんだろうか。

今、お義父さんの記憶は虫食い状態です。ところどころ、ぽかりぽかりと穴が開いてます。
しかも、虫食いの記憶の紙はぐちゃぐちゃに折りたたんであって、昨日の記憶のすぐ隣に50年前の記憶がくっついていたりします。
そのうえ、自分の記憶がそういう状態にある、と時々分かるみたいです。
だからうつ病まで発症する人がいるんですね。
う~~~ん。能天気にご褒美みたいな病気なんて言ってられないですね。

自分ならどう接してほしいだろうか

もし自分が認知症になったら、家族にどう接してもらいたいかな?
そうだね、そうだね、いいよいいよ、と全肯定して欲しいかな。想像だけど。
問題行動は、させないためにうまくだましてもいいよね。
今日のお義父さんみたいに不安になってたら・・・
ん?
子どもは褒めてのばせ、とか。「そっちに行くとヘビが出るぞ」とか。
何か、子育てに似てる?
お義父さんは出不精の無口な人なので、その性質に拍車がかかっていますから、どっかに行っちゃったりとかない分、心配の種も少ないけど・・・
どうしよう。ふみ姉が認知症になったら、全ての服に名札を縫い付けてもらわなきゃ。

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