発達障害と離婚

最近、一般的に知られるようになってきた気がする、発達障害。
実はそうでもないのかな?

ふみ姉は仕事がらみでちゃんと勉強したので、割とわかっている方だと思います。
実は、私生活でも息子の一人とパパは発達障害の傾向があり、息子はかかりつけ医からグレイゾーンにいる状態だと言われています。パパは診断されたことはないけど、ふみ姉が学んだ限りでは、やっぱりグレイくらいだと思うし、本人もそう思っています。

発達障害の傾向がある子供は、本当に面白いんですよ。退屈しません。お抱えのお笑い芸人がいるみたいで笑いが絶えない家です。
療育が必要なほどだと、そうとばかりも言っていられないとは思いますが、それでも、受け取る側の気持ちで状況が全く変わるのが発達障害です。
周りの大人がが世間の常識に合わせ、しつけようと思うと大変つらいことになります。
これは個性的で面白いと思えば、結構なギフトだと本気で思えます。

発達障害の傾向がある子は、大きな苦手と大きな得意が同居していますから。
苦手なところは、普通なら理解できることがどうしてもわからないようなんですね。あと、人づきあいが苦手なことや、自分に自信がないことも特徴ですよね。
忘れ物ばかりする、とか、片づけができない、とか一度に二つののことを言うと混乱するとか、感覚過敏があるとか、人によって10人10色のようですが。
半面、すごく優れた面も持ち合わせています。芸術系や数学、表現力など、中にはその道でかなり有名になる人も多いですよね。
だから、まわりの人たちが苦手なところを上手にサポートしたら、なかなか世の中の役に立つ大人になるんじゃないかと思います。

でも、どうやら発達障害、というものは大分世の中に浸透してきているようだけど、どう対処して長所を引き出すかについてはそんなに知られてないようですよね。もったいないことだと思います。
グレイゾーンの子どもたちは、発達障害と同じ傾向や衝動は持っていますが、同時にそれが一般的に良くない、とか人様には迷惑だと理解できていたりします。なので、授業中など、退屈になると歩き回りたいけれど、意志の力でぐっと抑え込んで頑張ります。普通の子どもにとっては大した我慢ではなくても、こういう子供たちにとっては大きなストレスです。
なので、家ではぐったりです。疲れ切って学校に行くのが嫌になることもあります。
家族や先生が連携して上手にガス抜きをしてあげないと、本当に大変だと思います。

なんでこんな話を始めたかと言うと、発達障害が原因で知り合いの2組の家族がバラバラになってしまったからです。
一組は子どもが発達障害の家族。母親は子どもが幼稚園に入る前からなんかおかしい、と思っていたのですが、本人も旦那さんや同居しているじいじ、ばあばにも知識がありませんでした。男の子は元気な方が将来大物になる、などと言ってママの苦労に寄り添うことをしなかったため、ママが一人で抱え込んでしまいました。お前のしつけが悪い。これはこたえますよね。どうしてもいうことを聞かないので、叩いたりもしていたようです。
で、小学校入学を控えたころ、幼稚園から発達障害かもしれないからと専門医の受診を勧められ、正式に診断を下されます。 ママはブチ切れました。あんなに訴えていたのに、誰も取り合わず、挙句の果てにお前のしつけが悪いと言われたのですから。
ママは荒れました。酒を飲み、家事を放棄しはじめ、最後には離婚です。

もう一組は、実はパパが発達障害だったケース。
奥さんの方がふみ姉の友人なんだけど、話を聞くと、どうやらこのパパもグレイ。
頭もいいし、人当たりもいいけど、家では自分のしたいこと優先で、家族を顧みないパパ。
いまや、家族ともLINEでしか話をしないようになってしまった。
いろいろ話を聞くと、どうやら、頑張ることに疲れ切ってしまったように聞こえます。
子どもさんが小さい時に会ったことがあるけど、子煩悩のいいパパに見えたんだけど、子どもが小さいころは、家族の前でも頑張っていたみたい。
子どもが大きくなってそれぞれ進学や就職で家を離れ始めたここ2~3年、緊張の糸が切れたのかもしれません。

話を聞いて、もしかして、旦那さん、発達障害じゃない?と聞くと、それは考えたことはなかったが、子供の一人が登校拒否を起こした時期があり、学校で発達障害の傾向があるようだと言われたことがあるといいます。
発達障害って遺伝するらしいですから、パパにもその傾向があることは十分考えられます。
友人の話を聞くと、妻の訴えが理解できていないように感じたし、子育ての役目を終えつつある今、本来の人と関わりたくない性質が表に現れたように思えたんです。
発達障害の傾向がありそうだから、少し話し合ってみたら?と言いましたが、もう、修復不可能な域に達しているのだそうです。
ここもいわゆる熟年離婚です。
どちらも、発達障害のことがわかっていたら・・・
と思うと残念です。

うちもパパがグレイなので、カチンとくることを悪意なく平気で言ったり、大事なことをトコトン後回しにしたり、人づきあいが嫌いだったり、いろいろあります。時には喧嘩もしますが、おおむねうまくやっている方だと思います。やっぱり、すごいな、コイツ、と思うところがあるんでチャラですよ。

知っていれば回避できる不幸もある。
一度は大好きになったから結婚したわけだし、お互いが発達障害のことを知っていて、うまく折り合いをつけられたら、大好きな部分は死ななかっただろうに、と思うのです。
発達障害が原因での離婚って、すごく多いみたい。自分はアレルギー体質なんだよ、っいうノリで発達障害がオープンにできるようになったら、こういう事って減るんだろうな。

今って、いろんな情報があふれかえっていて、自分に必要なものを取り出すのって簡単じゃないかもしれないけど、何か困った時、ネットの世界をのぞいてみると、解決に役立つ情報がたいてい見つかるんですよね。
情報を制する者は世界を制するとかいうけど、人生や幸福も制するのかも。最近、情報を舐めてはいかんなあ、と身に染みる出来事が多すぎです。

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