山道のドライブのおとも

山に行くぞ

仕事で山の中の町に行くことに。
車の運転は別に嫌いではないけど、そんなに上手とも思っていないし、特にドライブが趣味ということもないふみ姉。まあ、いいか。ほぼ社有車になっている社長の車は、たまたまふみ姉の車と同じ。違和感なく乗れるし、グーグルナビに絶大な信頼を寄せているので、特に不安も感じることなく出発。
ところがですねえ、山道に入ると、不穏な標識が次々と出てきます。

出るのか?

鹿とか、マズいだろ、ぶつかったら。車潰れて山の中で立ち往生だよね、きっと。悪ければこちらもただじゃ済まない。
なんだか心細くなってきました。気を使うべき人間も信号もないけど、草むらや山肌が気になる。

冬の終わりの山

そうそう、この時期の山って、汚いね。申し訳ないけど、1年で一番嫌い。なんというか、皮膚病の犬を連想する。
山の高いところは天然林なのかな?葉を落とした木々の隙間から、山肌がむき出していて白っぽく見える。
山裾にかけては杉やヒノキの緑が、やる気満々に花粉を含ませて赤茶色に膨れ上がってる感じ。
花粉症があるから、なおさら憎たらしい。
皮膚病で毛の落ちた犬の、むき出しの皮膚が、赤茶けたかさぶたに覆われてる感じがしてしょうがない。

頑張れ、山!

でも、このおぞましい姿(ここまで言う?)を超えると、ふみ姉が愛してやまない新緑の季節が訪れるのですよ。山ごと絞ったら鮮烈なジュースがしたたり落ちそうな、黄緑色のみずみずしい若葉の季節。

今は、山も、生みの苦しみにもがき苦しんでいるのだね、きっと。頑張れ!2か月後の美しい姿を待っているぞ!ふみ姉も頑張って花粉に耐えるからさ。

ふみ姉が住んでいるのは地方都市の郊外、山裾にかかっているような場所なので、山には馴染みがなくもない。(まあ、本当に山の中に住んでいる人たちから見れば、それで山を知っているつもりか、と叱られる程度ではあるのだけれど。)
それでも、知り合いもいないし、観光地でもない、こんなに山奥に入ることはめったにない。しかも自分の運転では初めて。


そうだ、何か音楽でもかけよう

あまりの寂しさに堪え切れず、何かCDでもないかと探すが、ない。持ってこればよかった!
試しにオーディオのスイッチを入れると、お、何か入ってるぞ。
社長、なかなかいいCD入れているではないか。演歌じゃなくてよかった。
ケミストリー、スキマスイッチ、山崎まさよしなどなど。

山奥の細道で風になる!

でね、「風になりたい」が入ってたんですよ。これ、特に好きってわけでもなかったんですが、さみしい山道にサンバのリズムが響き渡ると、さみしさが吹っ飛んだのですよ。
おお、これはいい。
さらに音量を上げてもう一度。
ついには窓も開け、大音量でサンバのリズムにノリノリで、無事目的地に到着。
もちろん帰りも、もう怖くない。絶好調でノリノリのドライブを楽しみました。
帰ったら社長が「どうだった?」
「風になりました!」

ちなみに、このCD、後で調べたら「オールスター・ベストヒット~男性ボーカル~」というものでした。
皆さんも、お気に入りの音楽と一緒に、たまにはノリノリのドライブはいかがですか?

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